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No.082 ■「ほんまもん」のサービスって…

NHKの連続テレビ小説「ほんまもん」を覚えているだろうか。2001年10月から放映されたドラマである。「ほんまもん」は関西弁で、「ホンモノ」という意味。

私はJCBカードを持っていて、毎月JCBの情報誌が送られてくる。今月号の「JCBサービス改善レポート」では、「耳マーク」が紹介されていた。

「JCBサービス改善レポート」とは、JCBに寄せられる「お客様の声」をもとにサービスを改善していくというものだそうだ。

今回は「家族に耳が不自由な者がいるのですが、窓口などでスムーズに対応していただけないことが多いようです。JCBの窓口では、聴覚障害者への対応や配慮を何か行っているのでしょうか」というお客様の声があって、それをもとに、全国13ヶ所のJCBサービスデスクに「耳マーク」を設置したという主旨の文章が掲載されていた。

この「耳マーク」は、全難連(社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会)が1970年代に考案したもので、公共機関などの窓口等で表示板としておかれることが多い。

「耳マーク」の表示板には「耳の不自由な方は筆談しますのでお申し出ください」とある。

「JCBサービス改善レポート」でも、「聴覚障害をお持ちの方には口もとを見せてはっきり話したり、筆談などの応対をいたします、という意思表示をしています。」と書いてある。

日本語を母語として獲得した後に聞こえなくなった中途失聴者なら、筆談による応対でも大丈夫だろうし、音声日本語が少しでも耳から入る難聴者なら、口もとを見せてはっきり話してもらうことでより確実なコミュニケーションができることは容易に想像できる。

しかし、日本手話を母語とするろう者の場合はどうだろうか。ろう者の書記日本語の能力は一様ではない。用件をすらすらと日本語で書ける人もいれば、そうでない人もいる。ろう者の中には、筆談でも、書かれたことの意図がつかめない人もいるし、逆に、何をどう書けばいいのかわからずに困ることもあるという人もいる。

それなのに、サービスを提供する側は、耳の聞こえない人はみな同じ、と思って、「耳マーク」を設置し、口もとを見せてはっきり話したり、筆談すればいいと思っているようだ。

それでは、「ほんまもん」のサービスにはならない。

さらに…「JCBサービス改善レポート」では、末尾に「~(中略)の所在地、電話番号など詳しくはJCBホームページでご確認ください」とある。

「聞こえない人に『電話番号』を確認させるの? JCBさん」といいたくなる。ちなみに、ホームページで確認してみたら、記載されていたのは電話番号だけで、ファクス番号やメールアドレスはなかった。

さて、「ほんまもん」のサービスを提供してくれるのはいつのことになるだろうか…。

(2007年4月23日発行)

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ろう者の言語・文化・教育を考える(No.068~)」カテゴリの記事

コメント

http://www.khsc.or.jp/format/mosikomi.pdf
を御覧下さい


これに関して知人が聞きに行ったら………


あの中の通訳というのはボランティアのこと。しかも曜日がきまってる。案内や通訳?するのは診察室の前まで。なぜなら病気を間違えて伝えたらこまるということと患者のプライバシーの問題であるということ。事務長さんがきて話をしてくれた


そうです

投稿 ○ | 2007/05/10 13:35

全難連ではなく、全難聴ですので、よろしく。あのマークは、あくまで、難聴者・中途失聴者を示すものと割り切るもののようです。ろうあ連盟は関知していないようです(?)。それにしても、ファックス番号もないのは遅れてますね。

投稿 松延 | 2007/05/09 08:44

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