■ボイコット騒動
私が一番驚いたのは、参加者のボイコット。
大会最終日の、これまた最後のD分科会で起きたボイコット騒動。
"Talking with Your Hands, Listening with Your Eyes"(手で話し、目で聞く)というテーマで発表者は聴者のGabriel Grayson(ガブリエル・グレイソン)さん。
実は私はそのボイコット騒動はみていなくてC分科会のほうに出ていた。
ボイコット騒動をしっかり見届けたのはボリボリさん。
ボリボリさんの話では、小薗江さんとふたりでくだんの分科会に出ていて、小薗江さんは発表が始まってから5分もしないうちに別の分科会に変更してしまったそうだ。というのも、グレイソンさんはASLでなく、声付き(もちろん英語)の手話(いわゆるシムコム)で話し出したため。
以下はボリボリさんやアメリカろう者の話を総合したもの。
参加者はこの時30人ほど。小薗江さんが部屋を出てしばらくした後、前方の席に座っていたASLTAの理事がすっくと立ち上がり、グレイソンさんにストップをかけた。
「声を出すのを止めて、手話だけで話してください」
しかし、グレイソンさんは「ノー」と答え、発表を続けたそうだ。そして、その後の再三の「ろう者の言語であるASLで話してほしい」「ASLTAの大会でASLで話さないのはおかしい」という参加者の指摘を無視し続けたため、発表が始まってから約30分後には聴者を含めた参加者全員が部屋を出てしまったということだ。
このボイコット騒動を聞いたときの最初の感想は「日本じゃ、とても真似できないことだな~…」だった。
日本では、声付きの手話で話していて、ろう者にボイコットされるという話を聞いたことはない。
日本のろう者は忍耐強いのだ。しかし、その強さが無理解を助長することになる…というのは言いすぎだろうか。






















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